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決断力がない?最新研究が導き出した「最善の決断を下すためのたった一つの思考」

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不安やうつのレベルが高い人は、状況適応能力が低い

不安やうつのような状態が続くと、日常生活や、仕事での時間管理も、なかなかできなくなります。

カリフォルニア大学バークレー校のChristopher Gagne教授らは、学術誌「eLife」に掲載された新しい研究で、不安やうつのレベルが高い人は、目まぐるしく変化する状況に適応する能力が低いことを明らかにしました。
しかし、研究者らは、適切な介入を行うと、この苦痛を和らげ、最善の決断をくだせるほどの決断力が回復すると示しています。

不安症患者を対象にした決断力に関する研究

参加者は18歳から55歳までで、不安障害やうつ病の診断を受けている人、両方またはどちらかの症状があるが正式な診断を受けていない人、精神疾患の既往がない人などがいました。
また、薬を服用している人や、強迫性障害、PTSD、双極性障害などの診断を受けている人も対象外としました。

最初の研究では、86人の参加者は、不安、抑うつ、心配性、性格などの項目を記入した後、ビデオゲームに参加しました。
各ラウンドでは、2つの図形のどちらかを選択するよう求められました。
一方の図形を選ぶと少額の金銭報酬が得られ、もう一方の図形を選ぶと軽度から中等度までの電気ショックが与えられました。

この課題は2つのブロックで行われました。
一方は75%の確率で、もう一方は25%の確率で報酬に結びつく安定したブロックで、もう一方は20回ごとに報酬に結びつく確率の高い形状が入れ替わるブロックでした。
入れ替わるブロックでは、被験者は確率の変化に応じて反応を調整し続けなければなりません。

うつ病や不安障害の診断を受けていたり、関連する症状のレベルが高かったりする被験者は、確率の変化に反応を合わせるのが遅い結果となりました。
これは、気分障害が、変化する状況下での意思決定の難しさと関連していることを示唆している。

2回目の実験では、1回目の実験と同様に、間違った形を選んだときにショックを受けるのではなく、参加者が損をするという実験を行いました。
この実験でも、不安やうつの症状がある人は、予測不可能な状況で変化するルールに適応するのが遅れるという結果が出ました。

最新研究が導き出した「決断力」を改善させる方法

研究者のSonia Bishopは、適応が早かった参加者(適応能力が高い人)は、感情的な回復力があったからだと主張しています。

研究員
「感情的に回復力のある人は、何が自分にとってよい結果をもたらしたかに注目する傾向があり、現実世界の多くの状況では、それが適切な意思決定を行うための鍵となるかもしれません」

Bishopのこれまでの研究でも、同様の結果が得られています。
2015年に行われたある研究では、不安を抱えている人は、急激に変化する状況下での意思決定においてミスを犯しやすいのに対し、不安のレベルが低い人は、課題に素早く適応することができた。

研究チームは、失敗ではなく過去の成功に焦点を当てることで、困難な意思決定を少しでも軽減するための有用な行動介入である可能性を示してています。

まとめ

ポイント

・メンタルの状態が悪いと、状況適応能力が低くなる

・変化する状況下での意思決定の難しくなる

・過去の成功体験を思い出すようにすると改善がみられた

  • この記事を書いた人

hiro

ブログ・プログラミング歴6年目です。 新卒で文系からプログラマに就職→ピープル大学に入学(社会人大学生)→転職。 平均的な日本人がそこそこの努力でどこまで行けるかに挑戦中。 Gigazineが大好き。

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