高学歴者は必ずしも仕事で優秀な成績をおさめる訳ではないという意見がある一方で、学歴と仕事のパフォーマンスにはどのような関連があるのでしょうか?本記事では、高学歴者の仕事パフォーマンスに関する科学的研究をもとに、以下の質問について考察します。
- 学歴と仕事のパフォーマンスに関連性はあるのか?
- 高学歴を雇うことのデメリットはあるのか?
- 学歴に関連がなかったビジネススキルは?
それでは、各質問について順に解説していきます。
学歴と仕事のパフォーマンスに関連性はあるのか?
「高学歴=高パフォーマンス」という常識があるかもしれませんが、実際にはどうなのでしょうか?ここでは、世界大学ランキングをもとに学歴とパフォーマンスの関連性について探ってみたいと思います。
まずはパフォーマンスの指標についてです。
- 仕事の生産量と質の高さ
- 仲間とうまくやってるか
- 周囲を率いるリーダーシップ
- 感情的な知性は高いか
- クリエイティブな発想はできるか
の要素から、パフォーマンスの良し悪しを測った研究です。
学歴とパフォーマンスの関連性について、結果は、高学歴は少しだけパフォーマンスが高かったという結果が出ました。
ただし、出身大学が世界大学ランキングで1000位あがるごとに、全体のパフォーマンスは1.9%しか上がらないという結果です。
つまり、世界大学ランキングで1万位ぐらいの差がある人を比べると、パフォーマンスの差はやっと19%ほどになるということです。
では、なぜ一流大学の出身者がちょっとだけ優位だったのでしょうか?その理由は、良い大学は競争が激しいので、もともと能力が高い人間が集まりやすい可能性があります。また、良い大学は質が高いトレーニングを行うので、リーダーシップやビジネスの知識が増える可能性があるとも言われています。
ただし、これらはあくまで一例であり、学歴とパフォーマンスの関連性については諸説あります。また、個人の能力や努力、人生経験なども重要な要素であることは言うまでもありません。
高学歴を雇うことのデメリットはあるのか?
しかし、高学歴を持つ人たちが持つマイナス面もあります。
- 対人関係を重んじず、チームの和を乱す傾向がある
- すぐに結果が出そうな作業にリソースを割き、長期的な視野がない
このような点を踏まえると、高学歴者だけを採用することにはデメリットもあるといえるでしょう。
学歴に関連がなかったビジネススキルとは?
最後に、学歴とビジネススキルの関係について考えてみましょう。実は、学歴とは関係なく、ビジネススキルには個人差があることがわかっています。
- 仕事へのモチベーション
- 仕事へのコミットメント
- 自己効力感
これらについては、学歴による差は見られなかったようです。
つまり、学歴が高いからといって、ビジネススキル全般が高いわけではないということです。
まとめ
ポイント
・「高学歴=仕事ができる」とは言いにくい。
・高学歴が苦手とする「コミュ力」と「長期的思考」を磨こう
・個人の性格と努力によるところが大きい