仕事に対してこんな悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。
「会社で転職する人が増えてきた・・・」
「雰囲気の良い職場づくりとは?」
「風通しの良い職場とはどうすれば良いのか・・・」
そんな悩みを解決しそうな研究がこちらです。
尊敬されることが1番
新しい研究によると、従業員が職場で重要視しているのは、尊敬や、自分を必要とされることだそうです。
カンザス州立大学のDanielle LaGree氏が率いるチームは、下記のような結論をまとめました。
職場のマネージャーから評価され、尊敬されることが、従業員が職場に適応するための重要な要因であることを明らかにしました。
この結果は、職場のマネージャーに評価され、尊敬されることが重要であることを示しています。
参加者は21歳から34歳までの成人1,036名で、全員がフルタイムで働いていました。
参加者はまず、職場での「尊敬に関する質問」に答えました。
これは、同僚がお互いの仕事に感謝と敬意を表し、お互いの良いところを強調し、敬意を持って話している度合いを示すものです。
次に、自分が上司からどのように評価されているかを測定しました。
「上司は私の仕事への貢献を評価してくれていると思う」
などの記述にどれだけ同意できるかを示しました。
尊敬されると、仕事の失敗も解決しやすくなる!
次に、仕事で失敗した場合の復帰力を測定しました。
参加者は、仕事での挫折への対処法や、仕事に対する満足感に関する質問に答えました。
例えば、
「仕事を終わらせるために一生懸命努力しているか?」
「仕事に前向きに取り組んでいるか?」
「仕事に注意を払っているか?」
などの項目に回答してもらいました。
同僚や上司から尊敬されていると感じている人は、職場での困難な状況に対処できる「職業的復帰力」を身につけている可能性が高いことがわかりました。
その結果、職業的復帰力が高い人は、
「今の会社で働き続けたい」と思う可能性が高く、
「積極的に仕事に取り組むことができる」
と答えました。
IT系の職場は偉そうな人が少ない!?
参加者の性別や人種による違いはありませんでしたが、業種によって異なる結果が出ました。
IT関連の仕事をしている人は、小売業、医療、教育、販売などの仕事をしている人に比べて、職場での敬意ある関わり方が有意に多いと回答しました。
これらの結果を総合すると、
「サポートしてくれる同僚や上司がいることで、従業員の仕事への満足度やエンゲージメントが高まり、職位を維持する可能性が高くなる」
ことがわかります。
やはり、金銭的なインセンティブに比べて、人間関係が労働へのモチベーションにつながると考えられます。
サポートしてくれる環境があることで、職場での苦難に対処できる従業員を生み出すからだと思われます。
例えば、上司に尊敬の念を持ってコミュニケーションすれば、より幸せで満足度の高い職場になり、従業員が転職を考えることもなくなるだろう、と研究チームは考えています。
まとめ
- 従業員が職場で重要視しているのは、「尊敬」や、「自分を必要とされる」こと
- 転職率を下げ、仕事の失敗を巻き返す力、仕事への満足感も高まる
- IT関連の仕事をしている人は、敬意あるコミュニケーションをとる人が多い
- お金よりも、人間関係が労働へのモチベーションにつながる